client-image
志摩スペイン村
日本 / テーマパーク・公園 / スタンダードモデル

2019年に開業25周年を迎えた株式会社 志摩スペイン村様。テーマパークを中心に、ホテル・温泉をあわせ持つ複合リゾート。東京ドーム約7個分の広さがあるスペインの建物や街並みを再現した園内に、WHILLを導入した背景とは。運営支配人の西脇様にお話を伺いました。


志摩スペイン村のバリアフリーに対する想い


志摩スペイン村では、スペインのおおらかな気風に包まれて、忘れかけていたゆとり、遊びごころを取り戻す。

そんな“こころの再発見”のためのリゾート空間を目指し、小さなお子様からご高齢のお客様まで、ベビーカーや車椅子でも楽しんでいただけるような工夫を凝らしています。

例えば、園内には、車椅子のままで楽しめるアトラクションが10種類以上あり、アトラクションごとに「車椅子のまま利用できる」「同伴者の協力でライドへの乗り降りが出来ればOK」「補助犬同伴OK」など、統一した基準を設けて対応しています。」


お子様やそのご家族に喜ばれるアトラクションだけでなく、ご高齢のゲストも十分に楽しんでいただけるよう、本場スペインのダンサーが繰り広げるフラメンショーや、スペインの歴史や文化をご紹介する劇場や博物館もあり、幅広い層の方にお楽しみいただけます。


また、スペインの街並みを再現している施設の特性上、どうしても石畳や坂が多いのですが、通路の一部にはラバーを貼り、ベビーカーや車椅子でも通行しやすいようにしたり、園内のトイレも順次バリアフリー化を進めており、将来的には全てのトイレがバリアフリーになります。

皆様に楽しんでもらえるようにお客様の声や意見に対して安心安全にスムーズに楽しめるような施設設計を推進していきたいと思っています。


なぜWHILLを導入?


ご高齢のゲストから、「広くて十分に回れなかった」「坂が疲れる」など、ご意見をいただくことがあり、以前に電動カートや電動車椅子の導入を検討したことはありました。

ただ、志摩スペイン村では施設全体のスペインの街並みというテーマを壊さないことと、誰でも楽しめるテーマパークを両立しなければなりません。


電動カートは走行性能は申し分ないのですが、車体が大きく、パーク内の屋内施設を楽しんでいただけるイメージが持てませんでした。

特に志摩スペイン村では、南欧の雰囲気を出すために石畳が敷き詰められていることと、車椅子やベビーカーが通りやすい舗装された道は幅が狭いため、機体が大きいと回遊しにくいという懸念がありました。

かたや小回りの効く電動車椅子では、屋内施設や舗装された道では走りやすいのですが、坂道や段差、石畳の走行が難しく、また、いかにも車椅子というイメージがあり、ご高齢のゲストに乗ってもらえるイメージとパークを楽しんでいただけるイメージが持てず、悩んでいました。


「何とかしたい。」と思っていた時に知ったのがWHILLです。

WHILLなら、コンパクトで小回りも効くため、レストランなどの屋内施設を十分に楽しめます。また、走行性能も高いので、広い敷地を無理なく動いていただけるのではないかと感じました。デザインも格好良いためゲストの「乗ること」に対する心理的ハードルも下げられ、屋内・屋外問わずパークを楽しんでもらいたいという思いから導入を決定しました。


WHILLへの期待


実は私の母親も、「歩くのは可能だけれど、長時間歩くのは辛い」「介助車椅子は介助者に気を使うし、見た目についても違和感がある」と言っており、そういった問題意識も導入の決め手となりました。坂道や石畳などの悪路も走行できて小回りが利き、さらに、新しい乗り物のようなスタイリッシュさを兼ねたWHILLは、これまでの高齢者が抱える悩みを解決してくれるのではと期待しています。

これまでは、テーマパークといえば小さなお子様がいらっしゃるご家族や学生さんが行く所というイメージが強かったと思います。

それが開業から25周年となる今では、ご高齢のゲストがご友人同士で来場されたり、孫とのかけがえのない時間を過ごすためにご来場していただくことも増えてきています。

WHILLを導入することによって、より幅広い層のゲストにパーク内を楽しんでもらえるようにしていきたいですね。