「これに乗ってマツダ スタジアムに行きたい」
お客様の声で生まれたカープモデルの車椅子

2018年8月に、WHILL株式会社は「広島東洋カープモデルアームカバー」を販売開始し、野球ファンの方々の大きな注目を集めました。なぜカープモデルだったのか。その背景には、広島東洋カープ様のバリアフリーへの思いがありました。このコラボアイテム制作の企画者である、WHILLの営業担当との対談をお届けします。

 

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出口 秋子さん

株式会社 広島東洋カープ 入場券部
2015年に広島東洋カープに新卒で入社。各種イベント運営、ホスピタリティスタッフの運営に関わる。

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児玉 真季さん

株式会社 広島東洋カープ 入場券部
2018年に広島東洋カープに新卒で入社。子供向けのスポーツ教室の企画・運営、イベント対応とともに、ホスピタリティスタッフの運営に関わる。

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岩垣大佑

WHILL株式会社 APAC営業・マーケティング部
広島県で試乗会を行った際のお客様の声から、カープモデルアームカバーを企画する。中学、高校、大学と野球部に所属。

なぜカープがWHILLとコラボしたのか

―広島東洋カープ様のアームカバーはどのようなきっかけで生まれたのでしょうか。

岩垣 私が広島で試乗会をした際に、「WHILLに乗ってどこに行きたいですか」という質問をしたとき、一番多かった答えが「マツダ スタジアム」でした。

障害があったり、高齢で長い距離を歩くのが辛くなり、球場へ向かう足が遠のきがちだった方々に、もう一度試合に出かけてもらうきっかけを作りたいと考えていた時に、このアイデアを思いつきました。また、マツダ スタジアム自体、バリアフリーへの取り組みが進んでおり、ここなら実際に乗ってこられるなという思いもありました。

児玉 カープグッズは数多くありますが、車椅子とのコラボ商品というのは、これまでなかったかと思います。あまり主張しすぎずにカープのロゴが入っており、観戦される方も喜ばれるのではと思います。

岩垣 もちろん私たちだけの思いでは実現せず、障害の有無に関係なく、またすべての年代の方に観戦してほしいというカープ球団の思いもあって実現したコラボレーションでした。

すべてのお客様に、スタジアムに足を運んでもらいたい

―マツダ スタジアムの車椅子席は、約140席と12球団中で最多。また、ハードだけではなくソフト面でも、ホスピタリティスタッフの配置等、車椅子等での来場がしやすいスタジアム運営を促進されています。どのような思いでこのようなスタジアムになったのでしょうか。

児玉 私たちの願いとして、おじいちゃん・おばあちゃんからお孫さん、ひ孫さんなど、幅広い年代のお客様に、また障害の有無に関わらず、スタジアムに足を運んでもらいたい、というのがあります。そのため、車椅子席を充実させたり、パーティー席にも車椅子でも行けるような仕様にしています。

また、車椅子でご来場の方1人につき、2人まで介助の方が車椅子席エリアで一緒に観戦することができ、祖父母世代とお孫さんが並んで観戦することなども可能です。さらに、コンコースも車椅子で一周できる仕様です。

出口 開場2年目の2010年から、手助けが必要な方のお手伝い・ご案内をする「ホスピタリティスタッフ」の配置を開始しました。現在、40名ほどのスタッフがいて、一試合で10名前後のスタッフが球場で業務を行っています。年齢も主婦の方、学生の方など様々ですが、責任感を持って取り組んでもらえるよう、意識づけもしっかりしています。

―車椅子のご来場者は年間どれくらいいらっしゃるのでしょうか。

児玉 球場が新しくなった初年度は、年間4,000人ほどだったのですが、最近はカープ球団自体の人気もあり、年間10,000人ほどの方が訪れています。2018年の5月1日には、延べ60,000人目の車椅子のお客様が来場されました。(介助者含む)

出口 予約についても、FAX、インターネットなどお客様のお好みの方法で予約ができます。また、長距離を歩くのが少し辛い方など、障害者手帳を持っていなくても、車椅子で観戦されたい方はいらっしゃるので、予約時に特に障害者手帳の提示は義務付けていません。

マツダ スタジアムの車椅子席

 

マツダ スタジアムをWHILLが走る、その実現に向けて

児玉 よく、お客様に案内しに来てほしいといわれるのですが、試合の時の会場は本当に混雑します。案内スタッフはお客様の入場の流れに逆らって移動しますので、お客様をお待たせすることもあります。

岩垣 実は、WHILLが現在目指している姿として、商業施設やスポーツ施設など広い場所で、長い距離を歩くことが困難な方々に、WHILLをシェアリングで利用していただく事業を想定しているのです。

車椅子を貸し出してくれる施設は多いのですが、後ろから押してもらうタイプの車椅子だと、つい押してくれる方に気を使って、行きたい場所に行けなかったり、「あのグッズほしいけど、戻るの大変だからやめとこう」など遠慮してしまいがちです。その点、簡単に自分で運転できるWHILLなら、一緒に来た人と並んで歩けるし、自分の好きな場所に行けます。

児玉 私も乗ってみました。車椅子に乗ったことはなかったのですが、球場のコンコースの移動など、車椅子に慣れていない方でもスムーズに移動できるのではないかと思いました。

 

出口 とてもスタイリッシュな車椅子ですが、実は電動車椅子の導入には懸案事項もあるのです。会場は混雑しますし、スピードも出る電動車椅子だと、人にぶつかることやお客様同士のトラブルなどがやはり導入のハードルになります。

岩垣 実は、WHILLはアプリで速度設定を変えて、スピードが出すぎないようにすることができるのです。安全性の懸念も理解しており、より安全に運転できるように、将来的には自動停止機能をつけることも考えています。また、自動運転や追従走行機能も追加予定で、例えば入り口でチケットをかざしたら、WHILLが自動でその席まで連れて行ってくれるようなことも夢ではないです。使い終わったWHILLが自動で車庫まで戻れると、スタッフの方々の時間を節約し、その分お客様の他のサービスに時間を使うこともできます。

児玉 世間的にも介護ロボットなどがメジャーになってきていますよね。そういったテクノロジーを使い、お子様や特別な手助けが必要な方など、よりきめ細やかなサービスに人手を割けるといいですね。

―これからも、すべての人が野球観戦を楽しめるスタジアムであり続けるため、お二人の思いを教えてください。

出口 私たちの所属する「入場券部」は、入場券の販売のほか、お客様が楽しく、心地よく球場で過ごしていただくことについては幅広く担当しています。子供向けのスポーツ教室、座席のコンセプト変更、球場10周年の記念イベントなど、数えるときりがないですが、お客様の満足のために頑張っていきます。

児玉 私はもともとカープファンで、この球団に今年入社しました。昔から地域密着型の球団であるところがカープの魅力の一つです。また、球団がこれだけ人気が出た今でも、昔ながらのファンの方が多くいらっしゃいます。さまざまな年代の方に、やはり生の試合を見ていただくことに意味があると思っていますので、これからも多くの方々に足を運んでもらえる球場であり続けたいと思っています。

 

 

<WHILL Model C 「カープモデルアームカバー」を装着した実機がご覧いただけます!>

以下の店舗では、「カープモデルアームカバー」を装着したWHILL Model Cを常設展示。店舗スタッフがご相談にのります。試乗も可能です。この機会に、ぜひお試しください!(詳しくは常設展示の店舗をご覧ください)

・パリミキ広島本通店
〒730-0035 広島県広島市中区本通2番6号 ダイヤ本通ビル
TEL:082-248-2686
営業時間:9:00〜18:00

・フランスベッド株式会社 広島ショールーム
〒731-3167 広島県広島市安佐南区大塚西4-16-1
TEL:082-849-6270
営業時間:10:00〜18:00
定休日:毎週水、木曜日

・介護ショップエコールフジグラン高陽店
〒739-1742 広島県広島市安佐北区亀崎1丁目2-33
TEL:082-841-4567
営業時間:9:00〜18:30
定休日:なし(年末年始を除く)

・care design
〒721-0974 広島県福山市東深津町1-11-14
*同一敷地内にあるフジイ家電にて展示を行っております
TEL:084-926-0139
営業時間:9:00〜18:00
定休日:毎週水曜日、お盆、年末年始

また、オンラインストアでもカープモデルアームカバーの購入が可能です。
(アームカバーのみ購入可能、WHILL Model Cの販売は行なっておりません)

カープモデルアームカバー

 

<全国の店舗で、WHILL Model Cの購入・レンタルのご相談ができます>

もちろんカープモデルアームカバーの購入も可能。ぜひ、こちらからお近くの店舗をお探しください!