2019年2月15日(金)から17日(日)の三日間、ヨコハマ未来モビリティショーケース推進協議会と横浜市は、横浜市に本社を置くWHILL株式会社と連携し、パーソナルモビリティ「WHILL Model C」を使用したシェアリング実証実験、「ヨコハマ未来モビリティショーケース」を開催しました。
WHILL Model Cは、誰でも簡単に操作できて、小回りと走破性を両立した、環境への負荷も少ない電動のパーソナルモビリティです。これまで電動車椅子として個人向けに販売しているほか、バイクシェアリングのように共用で使うことで、電車やバス、タクシーなどを降りた後の、「ラストワンマイル」の移動手段として期待が高まっています。
横浜市とヨコハマ未来モビリティショーケース推進協議会は、歩行空間における新たな移動手段としての可能性や、事業化に向けた検証を行い、みなとみらい地区のまちの魅力を高めるとともに、超高齢化対応に向けたまちづくりなど、新たな価値創出にもつなげる狙いで、この実証実験を行いました。
これまで、「ヨコハマ未来モビリティショーケース」として、パーソナルモビリティを用いた実証実験を過去に数回行っていましたが、いずれもまだ公道での走行許可が出ていないモビリティを用いており、試乗者による街の自由な散策をすることは不可能でした。今回、電動車椅子として既に一般販売されており、道路交通法上で歩行者扱いとなっているWHILLを用いたことで、利用者が自由に街を散策でき、より実利用に近い形での実証実験を行うことができました。
期間中は、マークイズみなとみらいのイベントスペースで試乗ができるほか、1時間までは無料でレンタルでき、利用者がみなとみらい中央地区を自由に散策することができました。若者から、杖利用者の高齢者まで、三日間で延べ241人がWHILLの乗車体験を楽しみました。
川崎市から訪れた柳田優輝さん(30)は、「小回りが利き、坂道なども苦にならず景色を楽しめた。街中でシェアされることがあれば、利用したいと思う」とコメントしていました。また、「年を取ったら田舎暮らしを考えているが、免許返納も考えているので、近くのコンビニまでの移動手段として利用したい」「横浜の街になじむスタイリッシュなデザイン」「バスやモノレールなどと連携してほしい」「みなとみらい地区はとにかく歩く距離が長いので、このようなモビリティがあれば助かる」などの声が利用者から聞かれました。
横浜市 温暖化対策統括本部環境未来都市推進課 担当係長の川尻拓哉さんは、「『SDGs未来都市』としてエコ・モビリティを活用した取組を通じて、まちの賑わいや経済活性化等、環境・経済・社会の統合的な課題解決にもつなげていきたい」と述べています。
WHILLはこれからも、「すべての人の移動を楽しくスマートにする」をミッションに、歩道領域の移動においてイノベーションを起こしていきます。