「人とモビリティ」をテーマに、自動運転やVR体験を交えたハックアイデアを披露
2018年9月22日(土)、23日(日)の2日間、WHILL株式会社は、WHILL Model CRを使ったハッカソンを渋谷のFabCafe MTRLにて開催しました。ハッカソンでは、「人とモビリティ」をテーマに、WHILLを題材として、ただ移動のために使う「モビリティ」ではなく、人とのインタラクションで新しい遊びやスポーツなど新しい体験を生み出せないか、アイデアのプロトタイピングを行いました。
2日間のプログラムでは、最初に主催者によるオリエンテーションが行われた後、それぞれの参加者が興味のあるプロジェクトに参加。ハッカソンに先立って9月12日(水)に開催されたアイデアソンで選出された5つのアイデアと、ハッカソンで生まれたアイデア1つの合計6チームが結成されました。
車椅子のイメージを変えるハッカソン
なぜ、WHILL Model CRでアイデアソン・ハッカソンを開催することになったのか。WHILLのソフトウェアエンジニアで、今回のハッカソンを企画した勝又俊介は以下のように説明します。
「車椅子は、今まで一部の人が利用する特別なものというイメージがあると思いますが、今回のハッカソンでやりたかったのは、車椅子のイメージを変えるということです。ですので「実際のWHILLのお客様の困ったことを解決する」というハッカソンの方向性もあったと思うのですが、今回はあえて、いわば『くだらないこと』で遊んでもらおう、乗り物として楽しく遊んでもらおうという方向性に振り切りました。
そういう『遊び』ができるもの、いわばロボットのようなものとしてWHILLをとらえてもらうことで、長期的には車椅子のイメージが変わっていくのではないかと思います。
また、ハッカソンの素材という意味でも、実際に人を乗せて走れるデバイスはそう多くありません。実際に自分で乗って、ハックできるというのは、ハッカソンの新たな楽しみ方でもあると思います」
個性豊かな各プロジェクト
WHILLを乗り物としてとらえ、楽しく遊ぶというコンセプトのもとに、各チームはコードを検証したり、造作物を作ったりという活動に没頭。2日間のハッカソンの終わりには、6チームがプロジェクトのプレゼンテーションとデモを行い、WHILL Model CRを利用したプロジェクトが披露されました。SHI-RIDER(シライダー)
Webカメラを取り付けたコントローラーを傾けると、その傾きに応じてWHILLが前後進するように制御されています。搭乗者はWebカメラの映像のみがみえるヘッドマウントディスプレイを装着します。Webカメラが地面に近づくのにあわせてWHILLが加速することで、擬似的にジェットコースターに乗っているような体験ができ、会場で体験した人は皆悲鳴を上げたり、体を硬直させて一瞬のスリリングな体験を楽しんでいました。
みんぱく WHILLでゆくみんなの博物館
東京盆踊り2018
Alexa×WHILL
WILLY(ウィリー)― WILLYがあなたをどこかへ連れていきます
WHILL Model Buddha(ウィル モデル ブッダ)
※WHILL Model Buddhaは公道で走行できません
結果発表
ハッカソンの最後には全チームによるプレゼンとデモが行われ、参加者投票によって最優秀賞が決定しました。また、実際のWHILLユーザーによる特別賞も選ばれました。 今回の最優秀賞はSHI-RIDER、Model Buddha、Alexa×WHILLが同率1位を獲得。また、特別賞は、「WHILLを、障害を持った方の乗り物としてとらえるのではなく、誰もが乗って盆踊りを楽しめる一つの乗り物として」ハックした、東京盆踊り2018が受賞しました。
参加者からは、「これまで、WHILLには車椅子のイメージがありましたが、今回のプロジェクトは車椅子という固定概念から離れて、室内でもジェットコースター体験ができるなど、新しい使われ方をしていて新鮮でした」「ジョイスティックの操作量など、必要なデータは提供しているので、直感的にコンピューターから操作できてハックしやすい」などの声が聞かれました。
※全てのプロジェクトは商品化の予定はありません