写真左から:山下 貴大(サービス開発部)、杉浦 光(電気・ソフト技術部)
WHILL独自の機能として挙げられるのが、スマートフォンと本体をつなぐことができる「アプリ」です。バッテリー残量や走行距離など、本体内部の状態を確認することができるほか、速度設定、遠隔操作、本体ロック*などの機能もついています。WHILLアプリの開発メンバーである2人のエンジニアに話を聞きました。
*Model Cでは、本体にスマートキーが付属しておりますので、スマートフォンをお持ちでない方も簡単に鍵をかけることができます。 |
説明書いらずの操作感
普段からiPhoneを利用している人なら説明書無しで感覚的に操作できるよう、iPhone 標準アプリの仕様に近づけました。例えば、選択可能なボタンは青に統一し、どこを押せるのか直感的にわかるようにしています。ユーザーが必要としている機能を厳選し、極力シンプルに配置しました。アイコンを活用して文字を減らし、言い回しも簡単にしています。
人気の遠隔操作をより楽しく、より使いやすく
Model Aと同様に、Model Cもスマートフォンを使い、指先だけで無人のWHILLを移動させることができます。移乗の際にベッドサイドに呼び寄せる、椅子に座った後に壁際にWHILLを寄せておく、狭いトイレでWHILLだけ外に出して戸を閉めるなど、様々なシーンで利便性を発揮します。Model Cでは、アプリでの操作感を実際のコントローラーに近づける点にもこだわりました。画面の見た目も、本体のコントローラーそっくりにしています。感覚的に操作でき、誤操作が起きないようなデザインを目指しました。また、これはiPhone 7 以降で動作する機能ですが、操作感をリアルに表現するために、左右にコントローラーを傾けたときにiPhoneが振動するという、ちょっとした遊び心も加えています。(笑)
アプリに求められていることとは?
他のこだわりといえば、速度設定の機能です。当初は、加速度や回転速度など多くの項目を設定できる仕様でした。しかし、設定が複雑になることで、操作が難しくなり、逆に希望通りの速度にできずに不便に感じてしまうのではないかと考えました。アプリに求められている本質的なニーズは「細かく設定できること」ではなく、「WHILLのスピードを思い通りに簡単に変えられること」だと気付いたのです。最終的に、Model Cの速度設定は「のんびり」「標準」「きびきび」という3 種類のシンプルなモード設定に決まりました。実際に試乗を繰り返し、快適な乗り心地とスピードを算出して設定しています。
毎日使うものだから、「見える」ことの安心感を
電動の乗り物を購入する際、内部の状態が不安だというお声は以前からありました。いつバッテリーを交換すればいいのか、タイヤはどれくらい走ったら取り替えればいいのか、「安心」を重視するユーザーにとっては大事な問題です。WHILLアプリでは、バッテリーの消耗度や総走行距離が分かるので、メンテナンス時期の目安になります。また、今まで自分が走った距離を知る楽しみもありますね。
※リモートコントロール機能は、iOS版アプリのみ対応しております。また、Android版アプリはOS5.0~8.0対応です。リモートコントロール機能は搭載されていません。機種によってはアプリを利用できない場合があります。
※介護保険レンタルでご利用のWHILLは、WHILLアプリをご使用いただけません。ご了承ください。
サービス開発部 山下 貴大 (Takahiro Yamashita)
早稲田大学 卒業。株式会社コロプラから2016年にWHILLに入社。サービス開発部として、WebやiOSのアプリ制作などのサービス開発に従事。 電気・ソフト技術部 ソフトウェアエンジニア 杉浦 光 (Hikaru Sugiura) 筑波大学 理工学群工学システム学類 卒業。ロボカップ世界大会に出場するなど、ロボットの設計やソフトウェアの開発に熱中。2017年にWHILLに入社。電気・ソフト技術部 ソフトウェアエンジニアとしてWHILLのソフトウェア開発に携わる。 |